創業:西暦1487年、廻船問屋の酒「株式会社飛良泉本舗」
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第二十二回「株式会社飛良泉本舗」創業:長享元年(西暦1487年)
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秋田県にかほ市にある平沢漁港からほど近い場所に、東北で最も古い歴史を持つ酒蔵がある
時は長享元年(西暦1487年)、八代将軍、足利義政が京都の東山に銀閣寺を建立した年
泉州地方にある廻船問屋を営む斉藤家の分家として、初代、斎藤市兵衛氏がこの地に移り住み稲作をする傍らで酒造りを営む「和泉屋」を創業した
宝暦年間から天保年間を生きた名僧、良寛和尚の友人で、仁賀保に暮らしていた増田九木氏という画家が、良寛和尚へ宛てた手紙にトンチのきいた名言を書き残している
「飛び切り良い、白い水」
平沢の「ひら」にかけ「飛」と「良」を並べ、「白」と「水」は上下に並べると泉州の「泉」
それまでの「金亀」の酒銘から、現在の酒銘「飛良泉」が誕生した由縁となります
その後、明治初期には鉄道の発展とともに廻船業が衰退し、徐々に酒造りに専念する流れとなり
22代目当主、斉藤市兵衛氏は、屋号を「斎藤酒造店」を名乗っていました
現在の本蔵は明治15年(西暦1882年)に建造されたもので、隆々とたる大欅は創業当時から蔵を守り続けている
昭和39年(西暦1964年)6月16日、新潟県の粟島南方沖を震源とするM7.5の「新潟地震」は、斎藤酒造店にとって創業来最大の危機をもたらした
当時の25代目当主、斉藤昭一郎氏、背水の陣で挑んだ再建であったが、伝統の山廃仕込一筋での勝負
再創業まで2年、経営回復まで15年を費やし、見事、暖簾を守り抜き、昭和43年(西暦1968年)に、株式会社飛良泉本舗に改組して今に至っている
伝統の造りは山廃仕込み、正式には山卸廃止仕込みといい、昔ながらの酒母製造方法である
そしてこの仕込みを支えるのが、仕込水
鳥海山系伏流水の硬水であり、水に力があり、思うような麹で山廃が造りやすいという杜氏
壊滅的な危機を乗り越えて、受け継がれた伝統の山卸廃止仕込みと仕込水
この拘りを貫き続ける株式会社飛良泉本舗の理念、それは
「派手な桜の花よりも、地味ながらふくらみのある梅の花のような酒をつくりたい」
伝統の技と心を受け継ぐ職人の手によって大切に大切に造り出される
「飛び切り良い、白い水」
を搾り出して頂きたい、そう願わずにおれません
目指せ100年企業!第二十二回「株式会社飛良泉本舗」
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