言葉の余分三兄弟
不惑の歳に突入し改めて日本語の難しさに打ちのめされている、生活総合研究所株式会社の宮平浩示です。
ご自宅のリフォーム工事でご縁を頂いたクライアントから家具をコーディネートして欲しいとの依頼で家具屋さんへ行ってきました。
今回は寝室のテレビ台周りを勝手良くしたいとの要望なのでさほど予算も高くない。
それでも資産家の独居老人なので、その他の内装とのバランスは見なければなりません。
まずは、泣く子も黙るニトリさんとIKEAさんで目ぼしい商品を探してみるもしっくりと来ない。
そこで国産天然木家具を扱う某店へ移動してみた。
当然とも言うべき価格の違いに少し戸惑いながらも、せっかく来たのだからと全ての商品を見て回る
価格の差異は、ニトリさんやIKEAさんに比べると2倍から5倍といったところでしょうか?
店内をウロウロしていると、にわかに信じ難い11340円のプライスタグを発見!
思わす
「安っ!」
と思いましたが、実はこれ天板を傷から守る為の、透明マットのお値段でした。
事務机ではお馴染みのグリーンクロスとセットなんかになっている透明のゴムマットのお値段でした。
それが判れば今度は逆に
「高っ!」
人間の感性なんてホントに適当な判断基準に委ねられていると改めて自覚しました。
さらに店内をウロウロしている内に、商談も大詰めを通り越し最後のクロージング真っ只中の老夫婦と店員の会話が耳に飛び込んできた。
老夫婦:でわこちらとこちらでお願いします。
店員:有難うございます、合わせておいくら何万円です。
と極々一般的な会話が交わされる中で、
店員:会社に言われてるので、一応説明しますが、ほにゃららほにゃらら
えっ!?何、そのスーパーナチュラルに使用された接頭語のような下りは?
先ほど、僕が見て「安っ!」から1.5秒後には「高っ!」に貨幣的価値が著しく変動した透明マットのセールスだったのです。
当然、その結果はいうまでもなく不成立でした。
確かに気持ちよく勧められても、外観を大きく損なうので不要の一物。
まさか、今の日本では天板を保護しなければ傷が付く説明を怠った為に、消費者から販売店が訴えられるまでにアメリカナイズしてしまったのだろうか?
そして、この某店はそんな猛獣クレーマーとも言うべき消費者から訴えられた被害者第一号だったのだろうか?
と深読みしすぎる懸念を抱いてしまいました。
いい加減な言動で大変恐縮ですが、まぁたぶんそんなことはないでしょう。
でわ何故、あのような接頭語がすらすらと発せられてしまうのか?
これはまさに、経営サイドと現場サイドの温度差だと思うんですね、残念なんですが…
しかも、この温度差によって誰も得をしてないのが問題なんです。
もっと突っ込めば、損をしているのは現場サイドというよりむしろ経営サイドなんですね。
今回の透明マットで、さすがに売上??%アップみたいな販売戦略は厳しいかも知れません。
ただ、経営サイドが現場サイドに、仕事をやらしてる感満載とも感じる今回の発言
もし現場サイドが、大切なお客様に販売した家具が万が一にも傷が付かないようにと心底思って説明をしていたら?
そんな僕の口癖は、「そうですね」謙虚に相槌を打ち続けれるようにしたいと思っていますが、まだまだ道半ばです。
言葉の余分三兄弟、誰の為に?を意識して気を付けなければと、改めて自問自答の機を頂きました。
追伸
モチベーション系のコンサルをされている方で、この企業にご興味をお持ちの方はご一報下さい、ひっそりと企業名を伝えます。笑
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