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不動産豆知識Vol.023『不動産の鑑定評価方法~原価法(積算価格)~』

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不動産鑑定評価とは、土地や建物等の不動産の合理的な価格を、不動産鑑定評価基準に基づき不動産鑑定士が評価することです。

その不動産鑑定評価の手法は、原価法(積算価格)収益還元法取引事例比較法の3つがあります。

ここでは、原価法(積算価格)をご紹介いたします。

【原価法(積算価格)】

原価法は、対象不動産の再調達原価から、減価修正を行って価格を求める方法です。

 

再調達原価とは、対象不動産をもう一度建築・造成した場合にいくらになるかを算出したもので

対象不動産から直接求める直接法と、類似の不動産から間接的に求める間接法の2つの算出方法があります。

直接法⇒土地取得費+標準的な工事費+付帯費用=再調達原価

間接法⇒類似不動産の再調達価格から補正・修正=再調達原価

 

減価修正とは、減価の要因(物理的要因、機能的要因、経済的要因)に基づき発生した減価額を修正するもので

減価額は、耐用年数に基づく方法及び観察減価法を併用して算出されるのが一般的です。

物理的要因⇒通常使用により生ずる摩耗及び破損、老朽化など

機能的要因⇒旧式化による機能性の低下や法令変更による不敵法化など

経済的要因⇒時世や環境による資産価値の変化など

 

積算価格とは、再調達原価と減価額から現在価値を算出したもので、一般的には

積算価格=再調達原価-減価額

となります。

 

また、中古物件においては概算の積算価格として

土地価格+延床平米×平米単価÷耐用年数×残存年数=積算価格

で算出する方法もあります。




以下、不動産鑑定評価基準(平成14年7月3日全部改正 平成19年4月2日一部改正 国土交通省)の原価法について

原価法
1.意義
原価法は、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価に
ついて減価修正を行って対象不動産の試算価格を求める手法である(この手法によ
る試算価格を積算価格という 。。)
原価法は、対象不動産が建物又は建物及びその敷地である場合において、再調達
原価の把握及び減価修正を適切に行うことができるときに有効であり、対象不動産
が土地のみである場合においても、再調達原価を適切に求めることができるときは
この手法を適用することができる。
この場合において、対象不動産が現に存在するものでないときは、価格時点にお
ける再調達原価を適切に求めることができる場合に限り適用することができるもの
とする。
2.適用方法
(1)再調達原価の意義
再調達原価とは、対象不動産を価格時点において再調達することを想定した場
合において必要とされる適正な原価の総額をいう。
なお、建設資材、工法等の変遷により、対象不動産の再調達原価を求めること
が困難な場合には、対象不動産と同等の有用性を持つものに置き換えて求めた原
価(置換原価)を再調達原価とみなすものとする。
(2)再調達原価を求める方法
再調達原価は、建設請負により、請負者が発注者に対して直ちに使用可能な状
態で引き渡す通常の場合を想定し、発注者が請負者に対して支払う標準的な建設
費に発注者が直接負担すべき通常の付帯費用を加算して求めるものとする。
なお、置換原価は、対象不動産と同等の有用性を持つ不動産を新たに調達する
ことを想定した場合に必要とされる原価の総額であり、発注者が請負者に対して
支払う標準的な建設費に発注者が直接負担すべき通常の付帯費用を加算して求め
る。
① 土地の再調達原価は、その素材となる土地の標準的な取得原価に当該土地の
標準的な造成費と発注者が直接負担すべき通常の付帯費用とを加算して求める
ものとする。
なお、土地についての原価法の適用において、宅地造成直後の対象地の地域
要因と価格時点における対象地の地域要因とを比較し、公共施設、利便施設等
の整備及び住宅等の建設等により、社会的、経済的環境の変化が価格水準に影
響を与えていると認められる場合には、地域要因の変化の程度に応じた増加額
を熟成度として加算することができる。
② 建物及びその敷地の再調達原価は、まず、土地の再調達原価(再調達原価が
把握できない既成市街地における土地にあっては取引事例比較法及び収益還元
法によって求めた更地の価格)又は借地権の価格を求め、この価格に建物の再
調達原価を加算して求めるものとする。
③ 再調達原価を求める方法には、直接法及び間接法があるが、収集した建設事
例等の資料としての信頼度に応じていずれかを適用するものとし、また、必要
に応じて併用するものとする。
ア 直接法は、対象不動産について直接的に再調達原価を求める方法である。
直接法は、対象不動産について、使用資材の種別、品等及び数量並びに所
要労働の種別、時間等を調査し、対象不動産の存する地域の価格時点におけ
る単価を基礎とした直接工事費を積算し、これに間接工事費及び請負者の適
正な利益を含む一般管理費等を加えて標準的な建設費を求め、さらに発注者
が直接負担すべき通常の付帯費用を加算して再調達原価を求めるものとす
る。
また、対象不動産の素材となった土地(素地)の価格並びに実際の造成又
は建設に要した直接工事費、間接工事費、請負者の適正な利益を含む一般管
理費等及び発注者が直接負担した付帯費用の額並びにこれらの明細(種別、
品等、数量、時間、単価等)が判明している場合には、これらの明細を分析
して適切に補正し、かつ、必要に応じて時点修正を行って再調達原価を求め
ることができる。
イ 間接法は、近隣地域若しくは同一需給圏内の類似地域等に存する対象不動
産と類似の不動産又は同一需給圏内の代替競争不動産から間接的に対象不動
産の再調達原価を求める方法である。
間接法は、当該類似の不動産等について、素地の価格やその実際の造成又
は建設に要した直接工事費、間接工事費、請負者の適正な利益を含む一般管

理費等及び発注者が直接負担した付帯費用の額並びにこれらの明細(種別、
品等、数量、時間、単価等)を明確に把握できる場合に、これらの明細を分
析して適切に補正し、必要に応じて時点修正を行い、かつ、地域要因の比較
及び個別的要因の比較を行って、対象不動産の再調達原価を求めるものとす
る。
3.減価修正
減価修正の目的は、減価の要因に基づき発生した減価額を対象不動産の再調達原
価から控除して価格時点における対象不動産の適正な積算価格を求めることであ
る。
減価修正を行うに当たっては、減価の要因に着目して対象不動産を部分的かつ総
合的に分析検討し、減価額を求めなければならない。
(1)減価の要因
減価の要因は、物理的要因、機能的要因及び経済的要因に分けられる。
これらの要因は、それぞれ独立しているものではなく、相互に関連し、影響を
与え合いながら作用していることに留意しなければならない。
① 物理的要因
物理的要因としては、不動産を使用することによって生ずる摩滅及び破損、
時の経過又は自然的作用によって生ずる老朽化並びに偶発的な損傷があげられ
る。
② 機能的要因
機能的要因としては、不動産の機能的陳腐化、すなわち、建物と敷地との不
適応、設計の不良、型式の旧式化、設備の不足及びその能率の低下等があげら
れる。
③ 経済的要因
経済的要因としては、不動産の経済的不適応、すなわち、近隣地域の衰退、
不動産とその付近の環境との不適合、不動産と代替、競争等の関係にある不動
産又は付近の不動産との比較における市場性の減退等があげられる。
(2)減価修正の方法
減価額を求めるには、次の二つの方法があり、原則としてこれらを併用するも
のとする。
① 耐用年数に基づく方法
耐用年数に基づく方法には、定額法、定率法等があるが、これらのうちいず
れの方法を用いるかは、対象不動産の実情に即して決定すべきである。
この方法を用いる場合には、経過年数よりも経済的残存耐用年数に重点をお
いて判断すべきである。
なお、対象不動産が二以上の分別可能な組成部分により構成されていて、そ
れぞれの耐用年数又は経済的残存耐用年数が異なる場合に、これらをいかに判
断して用いるか、また、耐用年数満了時における残材価額をいかにみるかにつ
いても、対象不動産の実情に即して決定すべきである。
② 観察減価法
観察減価法は、対象不動産について、設計、設備等の機能性、維持管理の状
態、補修の状況、付近の環境との適合の状態等各減価の要因の実態を調査する
ことにより、減価額を直接求める方法である。

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