FP豆知識Vol.025『平成21年度の税制改正の要綱』

■平成21年度の税制改正の要綱について
刻一刻と悪化する経済情勢の影響を受け平成21年度の税制改正が発表されております。
まずは、景気回復に直結する個人消費の促す為の、住宅・土地税制や自動車課税であったりその他、法人関係税制、中小企業関係税制、相続税制、金融・証券税制、国際課税等が改正されます。
主な改正内容は下記の通りです。

◇住宅・土地税制
・住宅ローン減税の適用期限を5年間延長し最大控除可能額を500万円に引上げ、長期優良住宅の場合には600万円に引き上げられました。
・自己資金で長期優良住宅の新築等をしたり、省エネルギー・バリアフリー改修を行う場合の税額控除制度を創設しました。
・平成21~22年度に取得する土地を5年超所有し譲渡する場合の譲渡益に1,000万円の特別控除制度を創設されました。
・土地の売買等に係る登録免許税の軽減措置を現行税率で2年間据え置きました。

◇自動車課税
・平成21年4月1日から平成24年4月30日までの間に受ける新規・継続検査等で納付する自動車重量税について所定の電気自動車やハイブリッド車を免除し、その他においても所定の要件で軽減する。

◇法人関係税制
・エネルギー需給構造改革推進設備等や資源生産性の向上に資する設備等に、2年間の即時償却を可能とする等の投資減税措置が導入されました。

◇中小企業関係税制
・中小法人等の軽減税率について、2年間のみ現行22%から18%に引下げられました。

◇相続税制
・中小企業の事業承継を円滑化するために、非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度が導入されました。

◇金融・証券税制
・上場株式等の配当及び譲渡益について、現行の軽減税率7%(住民税3%とあわせて10%)が3年間延長されました。
・生命保険料控除に新たな控除枠で、介護医療保険料控除が平成22年度に創設されます。

◇納税環境整備
・電子申告に係る所得税額の特別控除制度が2年間延長されました。

◇国際課税
・国内企業が海外市場で獲得する利益の国内還流に向けた環境整備のため、間接外国税額控除制度に代えて、外国子会社からの配当について親会社の益金不算入とする制度を導入。

税金の減収は平成21年度で、4,690億円の試算となっていますが、この税制改正が景気刺激になる事を切に願う限りです。

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